163回芥川賞受賞作「首里の馬(著:高山羽根子)」について

163回芥川賞受賞作「首里の馬(著:高山羽根子、出版:新潮社)」を読みました。

新潮社の本の紹介

沖縄の古びた郷土資料館に眠る数多の記録。中学生の頃から資料の整理を手伝っている未名子は、世界の果ての遠く隔たった場所にいるひとたちにオンライン通話でクイズを出題するオペレーターの仕事をしていた。ある台風の夜、幻の宮古馬が庭に迷いこんできて……。世界が変貌し続ける今、しずかな祈りが切実に胸にせまる感動作。

杜祐祠のコメント

沖縄を舞台にした小説です。小説のプロローグはコロナ禍がもたらしたテレワークで仕事をする職場環境がモチーフのようですが、この小説が書かれたのはコロナ禍発生前とのことですので、偶然の所産とのことでした。テレワークでの仕事(オンライン通話でクイズを出題するオペレーターの仕事)が舞台のプロローグの部分はかなり退屈でしたが、突然一頭の馬が登場します。馬の登場から話がいろいろと展開していきます。作者が設定したいろいろなモチーフが話の中で息づき始める頃からこの小説の本領が垣間見れます。
この小説は意味がないと思われることに意味があること、人との交わりを断った人の孤独は必ずしも無味乾燥ではないことを伝えてくれる小説です。

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  1. ピンバック: 話題作、163回芥川賞受賞作「破局(著:遠野遥)」について | 京西清談

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