週刊プレジデント(2023.5.19号)に「昭和のおじさん世代よ、今こそアジャイル型組織の熱源となれ」いう記事が載っていました。その記事の見出しは【迅速かつ柔軟に動ける組織体系として、時代に求められるアジャイル型組織。その成り立ちと長所、短所とは?うまく機能させるために必要な要素とは?世代を超えて肩を組み、未来に向かうための推進力を生み出そう】です。
アジャイル(agile)とは機敏、素早い、を意味します。市場や環境の変化が激しい今企業が生き残るには迅速かつ柔軟な対応力、つまり組織のアジャイル化が一つの解として注目を集めています。従来型組織をウオーターフォール型組織と呼びます。
ウオーターフォール型とアジャイル型の組織の違いをまとめると以下の通りです。
ウオーターフォール型 アジャイル型
仕事の進め方 | 計画重視 | 実行学習重視 |
マネジメント | 数値や案件管理、ワークマネジメント | やる気を引き出し、高頻度の改善促進、ピープルマネジメント |
権限 | 一元管理 | 自律分散 |
イメージ | 機械的 | 生物的 |
引用:President 2023.5.19 Page82
この記事で興味を引いた点は、アジャイル型組織の源流は80年代の日本にあったということです。昭和55年(1980年)頃の日本が元気だったころ改善のため意見をぶつけ合えるオープンでフラットな環境(「ワイガヤ」と呼ぶ)が一部の会社であったそうです。しかし、その時の昭和のおじさんは既にビジネスの第一線からは引退しています。ですから、今、ビジネスの最前線で活躍している人々は当時の昭和のおじさんの子供です。やはり、昭和のおじさんです。この世代はバブル崩壊、リーマンショック、それに続く失われた30年とやゃ残念な時代に生きています。
ここで話を少し変えます。人間の脳は10名前後の集団と以心伝心のコミュニケーションを取ることができるそうです(プロのサッカーチーム)。30名から40名の集団では、その構成員それぞれの能力を脳は正確に把握できます(クラスメート)。そして150名ぐらいの集団では、その構成員それぞれの名前と顔、そして性格を記憶できる能力があるそうです(同学年の生徒)。
以心伝心のコミュニケーションを体感的に教えてくれるのがサッカー観戦です。プロのサッカーをTVでなくて、競技場で観戦するとアジャイル型組織を体感的に理解できると思います。TV中継ですと、サッカーボールの動きを中心に放映されます。しかし、サッカーはフォワード(FW)、ミッドフィールダー(MF)、ディフェンダー(DF)、ゴールキーパー(GK)が自分の役割を考えながら臨機応変に動きます。そして臨機応変に動けけるチームが強いチームです。それが出来ないチームは点が取れない、点を取られてしまうダメチームとなります。
やゃ残念な時代に生きてきた昭和のおじさんに贈る言葉;Better late than never! みなさん、サッカー観戦してアジャイル型組織を学んで、アジャイル型組織の熱源となってください。