京西清談は、私が東京の世田谷に住んでいるからと、気持ちが癒される、あるいは、”ほっ”とする話題を提供したいからです。
 
巣ごもり生活でのひとつの読書法

巣ごもり生活でのひとつの読書法

コロナ禍の下、巣ごもり生活をしているとあり余る時間を持て余す時があります。そのような状況の時の読書法を紹介します。

この読書法のポイントは三つあります。
  • 時間があるので、連載記事を一気読みする
  • 時間があので、興味を引いた記事の内容をネットで調べる
  • 時間があるので、ネットで調べた内容を更に執拗く調べる

連載記事を一気読みするについて
私はiPadで電子版の新聞を読んでいます。
電子版を購読して便利な点は、連載記事をまとめて一気に読むことができることです。
最近読んだ記事は日経の「経済でみる名画」の10話連載です。その連載は(1)レオナルド・ダ・ヴィンチ「受胎告知」から始まり、(2)ピーテル・ブリューゲル(父)「ベツレヘムの人口調査」、(3)レンブラント「織物商組合の見本検査人たち」、(4)ブーシェ「ポンパドール夫人」・・・・(10)エドワード・ホッパー「ナイトホークス」まで続きます。

興味を引いた記事の内容をネットで調べるついて
第4話のブーシェ「ポンパドール夫人」を例にしてご紹介します。
【ブーシェの描く甘美で優雅なロココ絵画は貴族に愛され、王の愛妾ポンパドール夫人もブーシェに多くの肖像画を描かせている。18世紀には貴族や有名人の肖像画が多数描かれ、その模倣作も広がっていたようだ。彼女の髪形はフランス女性の間に流行した。ポンパドール夫人は「人々の自宅に肖像が飾られた」元祖アイドルといえるかもしれない(日経記事)】

解説が画家ブーシェの作品を知る手助けをしてくれました。絵の題となっている「ポンパドール夫人」が知りたくなり、iPadから「ポンパドール夫人」を検索しました。”ありました!”
【彼女は結婚していたが、ルイ15世に見初められ夫と別れ国王の愛妾となった。そして、ポンパドール侯爵夫人の称号が与えられた。フランス国王の公式の愛妾となったポンパドール夫人は、湯水のように金を使って、あちこちに邸宅を建てさせ(現大統領官邸エリゼ宮は彼女の邸宅のひとつ)、やがて政治に関心の薄いルイ15世に代わって権勢を振るうようになる。(ウィキペディア)】
画家、ブーシェに彼女の肖像画を多く描かせる力がポンパドール夫人にあったのですね。発見でした。

ネットで調べた内容を更に執拗く調べるについて
ポンパドール夫人のパトロンであるルイ15世について知りたくなったので、iPadで調べました。
【ルイ15世は、曾祖父ルイ14世の死によりわずか5歳で王に即位した。それ故、政務は摂政が取り仕切っていた。15歳の時、王妃マリー・レクザンスカと結婚、王妃はほぼ毎年のように妊娠出産し11人もの子を生むことになる。結婚から数年間は仲睦まじかったが、王妃はほぼ毎年妊娠させられる夫婦生活を厭うようになった。それを契機にルイ15世は数多くの愛妾を持つようになる。その中で、ルイ15世が最も信頼した愛妾がポンパドール夫人であった。(ウィキペディア)】

ルイ15世の置かれた境遇から彼は政治には関心がないようで、無為に過ごす時間から生じるあり余る体力のはけぐちが必要となったようです。そして、多くの女性と性欲を満たすだけの性交渉に興味を示したと思われます。カネと地位があって、そして、やることが無いと、”男って!どうしようもない生き物ですね” 

更に資料を読むと、ルイ15世の後のルイ16世の時、フランス革命が起こり、ルイ16世と王妃マリー・アントワネットは断頭台の露と消えたのでした。

ブーシェの描くロココ絵画の解説から意外な展開となりフランス革命まで想定外の体験がこの読書法で出来ました。

緊急事態宣言が解除されても、みなさまの命を守るため家族の命を守るため、新しい生活様式(要手洗い、要マスク、禁3密)は大事です。つまり、新しい生活様式は巣篭もり的生活をこれからも求めていると考えます。巣篭もり生活の読書法を一度試してみては如何ですか⁉

また、日経に外出自粛で「巣ごもり読書」(クリックできます)拡大の記事がありました。ご参考までに!

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