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地球温暖化や社会の分断など深刻な問題を人類は抱えています。人類はどこで間違えたのか

地球温暖化や社会の分断など深刻な問題を人類は抱えています。人類はどこで間違えたのか

2023年2月25日に一橋講堂(東京・千代田区)で開かれたゴリラ研究で知られる総合地球環境学研究所所長(前京都大学総長)の山極寿一氏の基調講演「人類はどこで間違えたのか?」は大変興味ある内容でした。

山極氏の基調講演を紹介する日本経済新聞の記事(2023年3月9日)がありましたので、当該記事の抜粋を下記に示します。

【「人類を進化の勝者と考えるのは間違っているのではないか。実際、猿の種類は増えているのに対して(人類に近い)類人猿は減っている」と危機感を示した。(中略)山極氏は「(現代はグローバル化によって)文化の無国籍化が進んでおり、地縁、血縁、社縁という3つの縁が失われている。人を信じるのではなく、制度やシステムを信じる契約社会になっている」との認識を示す。それを変えるには「(身体を用いて時間を共有する)狩猟採集社会のような人と人との関わりが求められる」と述べた。(中略)地球温暖化や社会の分断など深刻な問題を抱えた現在、人類の進化や歴史における失敗を直視し、そこから対処法を見いだすことが求められているようだ。】

 

基調講演で山極氏は、論点をかなりストレートに整理していました。

  • 約700万年前にアフリカ大陸の熱帯雨林で生まれた人類は、ずっと弱い存在で、その弱さを強さに変えるために、科学技術を生み出し、生き延びてきた。けれども、その技術を過信しすぎて、ほかの生物や人間をも滅ぼしかねないほど地球の環境を変えてしまった。
  • 最初の人類の間違いは7万年前に言語をもったこと!言語を持っていないゴリラは10匹前後の集団でボスを中心に諍いもなく現在も生活している。何故諍いもなく生活できるのか?鳴き声、目から発する光、身体の動きのすべてを駆使して必要最低限、そして嘘のないコミュニケーションをとつているからである。言語は目的を達成させるために大きな力を持つが、不必要な情報もあるいは嘘の情報までも伝達する力を持つ諸刃の剣のようなものである。今はその諸刃の剣のマイナス面が強く出ている。

諸刃の剣のマイナス面を改善できる方法があると山極氏は言っています。左脳(言語や計算力)ばかり使わないで、右脳(想像力やひらめき)ももっと使いなさいです。そうすると、狩猟採集社会のような人と人との関わり方が見えてくるはずとのことです。

右脳を使うには、絵を描く、楽器を奏でると良いそうです。まったく個人的見解ですが、想像力やひらめきを与えてくれる美味い酒を飲むことは右脳にプラスになりそうな気がします。みなさまのご意見は如何ですか⁉

 

1件のコメント

  1. ピンバック: 「人類存亡の脅威」に瀕している今こそ我々が必要とするものとは | 京西清談(きょうさいせいだん)

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